村田沙耶香さんの『コンビニ人間』
芥川賞を受賞した時に読んだのですが、先日改めて読み直してみました。
何度読んでも思う、面白い。
無意識に刷り込まれた、「こうでなくちゃいけない」「普通はこうでしょ」っていう世界。こちら側とあちら側がある世界。通常と異常。そんな境界線が常にひかれる現実を、コンビニという場所を軸に絶妙に面白く描き出しています。
登場人物もかなり魅力的です。主人公の心理も、マミーには共感できるところが多々あり。
自分がコンビニの一部になりきれる境地、どんな理由があれど、そういう仕事を見つけられるって、幸せなことだなぁ。それしかないではなくて、それを見つけられたことが…。
読んだ後は、コンビニに無性に行きたくなる、そんな一冊です。
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